極み d’Italia


昨シーズンから使用していた、EXTREME RR。(以下、RR)


イタリアの職人による、MADE IN ITALY。


特許を取得した”X-Frane”構造を採用したフレームによって補強された「一枚のアッパーのみ」で、包み込まれるような履き心地。
かなり高い剛性・耐久性があり、昨シーズン履き通したRRも、生地が伸びたりヘタレたり型崩れしたりせず、強力なサポートを感じさせていた。
SLW2ダイヤル1つで、足とシューズを一体化させることができる。


履き心地としては、深めな方だろうか?
踵のホールド感が強い。
ソールはかなりフラットで、どんなペダリングでも、そのダイレクト感を感じることができる。


フルカーボンの極薄高剛性ソール。
硬さはNORTHWAVEの剛性指数の中で、一番硬い「15」。
踏み込んだパワーがそのままペダルに伝えられる感覚で、その硬さはまさにEXTREME。


ヒール部のさめ肌。
足を入れる方向には滑らかに、脱げる方向には滑り止めが効く。
ダイヤルを締め込んでも抑えきれないズレを抑えてくれる。


レースのために作られた、超レーシングモデル。


2018年から販売が開始された、EXTREME GT。(以下、GT)
昨シーズンを通して履いていたRRとの見た目の違いは感じられないが、いざ走り出してみる。
...なるほど、”GT”という名を冠してリニューアルされたことはある。


履いた直後に感じるのは、踵のホールド感が深く感じること。
RRも深い方だと思うが、GTはより深く高くなっている感じがする。
RRは踵部を「ガチッ」とホールドしていて、GTはヒール部全体で「包み込むように受け止める」といった感じ、と表現できるだろうか。
同じさめ肌生地が使われている。

アッパー部にも、ヒール部と同じような違いが言える。
まずは、つま先部の広さ。
RRはまさに足とシューズを一体化するような、最高のフィット感。
GTは幅と高さに余裕を持たせて、長時間のロングライドでも圧迫感を覚えない快適性を向上させている。

なおアッパー生地はRR・GTと共通して、わずか0.5mm厚のアッパー生地。
軽量性と柔軟性と剛性を、高いレベルで実現している。
本当に薄いアッパーであるが、本当にしっかりしている。
つま先側から少しずつ締められていき、足全体でまるでオーダーメイドのようなフィット感を得られる。


そして、最大の変更点と思われるのがソール。
NORTHWAVEが表す剛性指数が”15”であるRRに対して、GTは”12”まで剛性が落とされて形状も変更されている。
ソール後部はグラスファイバーとのコンポジット。
RRには無い、しなりが生まれるようになった。
また、前部は少し反るように起き上がり、土踏まずのサポートも配されるようになった。
振動吸収性とシューズのサポート力が増して、足に疲労が溜まってきても、快適性があがった。


だが、柔らかくなって力が逃げるといった感覚ではなくて、ベースとしての実力はレースレベルにあるのだろうと感じられる。
ペースが上がった時の踏み込むような動作になった時には、クリート部のフルカーボン部がガッチリと力を受け止める。
...あと、あまり関係ないが、ちょっと歩きやすい。

総じて、RRは「足とシューズとの一体感、ダイレクト感」を突き詰めた履き心地。
履いていることを忘れてしまうような、その軽さとフィット感。
レースシーンに必要不可欠な”軽くて硬い”にステータスを振った、まさにロードレースのためのシューズ。
GTは「過酷な状況でも、足元を支えるサポート感」を高めた履き心地。
より広げられた接地面積と柔軟性で、いつまでもどこまで走り続けたくなるような踏み心地。
サポート感で気持ちよく走れるので、脚へのダメージも軽減できるだろう。
しかし、基本的にはレースシーンを想定して作られているであろう剛性はある。

決して、「RRはキツくて、GTは緩め」「RRはレース、GTはロングライド」という訳ではないと思う。
受け止める面積とサポート力の変更によるフィーリングの違いを生み出して、ライダーの目的や脚質に合わせる選択肢の幅を増やした、といった感じだろうか。

RRの軽量性とフィッティング性はロングライドでも活きるだろうし、GTの快適性は長時間レースやステージレースではとても頼りになるだろう。

NORTHWAVEの豊富な選択肢には、多くのレースモデルがラインアップされている。


EXTREME
EXTREME RR、EXTREME GTと並ぶトップグレード。
未だに、世界トップレベルのレースシーンを駆け抜けている。


ソールの硬さは、NORTHWAVEの剛性指数で14。
かなり硬いなかでの差なので、相当大きな出力を出さないと違いは感じられない。
形状はフラットで、RRとほぼ同じ。


大きな違いはアッパー。
2ダイヤル、1ベルクロの、スタンダードな固定方法。
マイクロファイバー製の柔らかい生地で、履き心地はRR・GTと比べると柔らかめ。
ベルクロには硬いベースのような物が組まれていて、足全体で均一な締め心地。


RRの高剛性に、GTの快適性を持たせたような、オールラウンドな履き心地だ。


AACAなどでもNORTHWAVEブースを出展して頂いている時には、お立ち寄り頂き、シューズを試していただきたい。

NORTHWAVE
ウィンクレル株式会社

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