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3/11(日)、愛知県新城市にて”PEDAL MARK(ペダルマーク)”が開催された。
キナンサイクリングチームから、雨乞、元喜、自分の3人が大会に参加させて頂いた。


あと、加藤GMと石田監督も。


このペダルマーク、”ロゲイニング-wikipedia”と呼ばれる大会形式。
新城市内に予め設定されているチェックポイントを巡り、各所に設定されたポイントを加算して順位を決めるという大会だ。
好きなところを自由に巡って良いので、効率良く巡る作戦を立てるのもよし、興味のある所をのんびり巡るのもよし。
ガチ勢からファンライド派まで、全員が楽しめる大会となっていた。


チェックポイントシート、大会地域の地図、詳細地図3枚はスタート30分前まで渡されないので、どこをどのように周るか、予め作戦を立てることができない。
順位が決まるとあらば、選手としての性か、キナン3人は寝ぼけナマコの頭をフル稼働させて、どの様にポイントを巡るか作戦を立てる。


石田監督が世間話の体で「どうやって行くの〜?」と聞いてくるが、我々はいまから戦いに臨もうとしているのである。
権力に屈しておいそれと、我々の作戦を漏らすわけにはいかない。


持ち時間は4時間。
一斉スタートではなく、スタート時間の写真を撮り、8:00~8:30までの間に好きなタイミングでスタートして良い。



いざスタートして、チェックポイントを目指して行く。
チェックポイントのポイントを獲得するには、撮影者以外のチームメイト全員が、指定の構図の中に入った写真を撮らなければならない。
他にも特定のポイントを巡ると獲得できるコンボポイントがあったり、買い物や食事で獲得できるポイントがあったりと、脚だけではなく知略も必要である。


このペダルマーク、考えていたよりもなかなかに難しいことに気付かされるのであった。


例えばこの、41Pを獲得できる”猿橋”。
地図上には正確にポイントが示されている。
国道沿いにすぐあるので簡単にアクセスできると思いきや、なかなか入り口が見つからない。
付近を30分程迷って、やっと辿り着きそうな道を見つけるが...


行く手にはオフロード。
何度も何度も地図を確認するが他に道は見当たらず、迷いながらも一か八かで突き進む。


遂にはロードバイクでは進めなくなり、林道と岩場をロードシューズで苦戦しながら歩くと、ようやくそれらしきポイントが見えてきた。


このような現場近くに辿り着いても簡単に見つけられないチェックポイントがたくさんあり、一筋縄ではいかない難しさがあった。


ギリギリまでポイントを巡り、会場へ戻ってきた。
難しさによって、予定していたチェックポイントは半分ほどしか周ることができなかった。
持ち時間4時間を過ぎると、1分毎に50Pが減点されてしまう厳しいルールも設定されている。


受付にてスタート・ゴール時間、巡ったチェックポイントと写真、ボーナスポイントを申請して、ポイント計算をする。


各チームの計算結果。
自分らはオープン参加であるが、序盤のタイムロスが響いて3位に甘んじた。
自分らが参加した一般クラスとファミリークラスもある。


MTBでしか行けないようなポイントがあったり、結構歩かなければならなかったり...
脚と頭を使う、脚だけでは簡単に勝つことができないという、ロードレースのようでロードレースとは違った面白さがある大会であった。

ロゲイニングにしろロードレースにしろ、タイムロスやトラブルというのは致命傷になったりする。
そんなトラブルの中で一番確率が大きいのがパンクである。

今大会、パンクによってタイムロスしたチームは多かったのではないだろうか。
なにぶん未舗装区間があったりして、自転車を置いて歩いていくか、パンク覚悟で突っ込むか、そんな場面をあったはず。

しかし我々キナンサイクリングチームは、未舗装区間であろうが、容赦なく突っ込んでいった。
なぜなら、タイヤに絶対的な信頼を置けるからである。


iRC TIRE ASPITE PRO 26c。
もちろんタイヤは、ペダルマークの協賛もしているiRC TIRE
昨年はウェットコンディションに特化したASPITE PRO WET 24cを使用していたが、現在はASPITE PROを試している。
WETと比べて、固めのコンパウンド、スリックなトレッドなことで、よりオールラウンドなレーススペックを備えている。

練習用のホイールも昨年のFULCRUM RACING 3からRACING 7へと変わり、完全なタイヤの比較とは言えないだろうが、ASPITE PRO WET 24cとは明確な差を感じられる。

まずハンドル越しに見える26cのタイヤは、ひとめで太くなったなと感じるタイヤボリューム。フレームによる相性は要確認。
サイドにもヤスリ形状が作られているが、WETほどではない。

路面抵抗の低下を狙い、タイヤ幅の拡大化が主流となって久しくなった。
以前のタイヤは太くするとトレッド部が厚くて、重量も重く、総じて走行感も重くなっていた。
が、技術の進歩で、薄くて軽い、太いタイヤが作られるようになった。

走行感はWETよりも確かに、明らかにかなり軽く感じる。
ホイールがコロコロと転がっていくような感じで、走っていて「楽に」感じられるだろう。

空気圧を落として走れば、タイヤのもたつきなどは出さずに、より快適に走らせることができた。
今回のペダルマークでは、体重62kgで6気圧くらいにすると、かなり快適性が上がったのが感じられた。
26cでエアボリュームを稼げるので、リム打ちの心配も少ない。

路面状況はWETと比較して、細かい路面状況もダイレクトに伝わってくる。
スプリントをすると、硬くシャキッとしている感じがあり、タイヤ剛性も高いと感じられる。

しかし、触ってみると分かるが、トレッド部自体は柔らかいので嫌な振動や硬さというのは無い。
ところが、トレッドが柔らかいと小石を拾ったりカットしやすかったりして、パンクの原因になる。

ペダルマークを走り終えた直後のタイヤ。
砂利道やガレ場、林道なんかに突っ込んだけれども、サイドカットは見受けられない。

細かい砂を払えば、トレッドにもダメージがほとんど無いのが分かる。

写真のようなウェットで、グレーチングもあるような路面。
ウェットコンディションになると、グリップの安定感はさすがにASPITE PRO WETに軍配が上がる気がした。
WETの路面への食いつきは、やはり他に類をみない性能がある。

ドライコンディションにおいては、ASPITE PROも負けてはいない。
サイドは半ヤスリ形状にしているためか、完全なスリックよりもグリップのピーキーさがなくなり、「これ以上攻めたらヤバイな」とバイクをコントロールしやすい。

年初のチーム合宿ではiRC TIRE 山田浩志様より、タイヤの詳細なレクチャーを頂戴していた。
タイヤ開発の技術や、ここでは公表できない実験結果などを見せていただき、iRC TIREのタイヤがいかに優れているか感じられた講習であった。

なおこの際、「ウェット状況では空気圧を”上げる”ことが、バイクのコントロール性を上げるポイント」ということを、教えていただいた。
これは何かというと、ウェットにおいて重要なのはタイヤを路面へ押し付け、さらにタイヤの排水をさせるための”面圧”であり、面積当たりの荷重を増やすことが必要だということ。
恥ずかしながら、今まで雨降らば接地面積を増やそうと空気圧を減らしていた小生。自分だけかと思いきや、みんな知っていたりして...
路面状況に応じた最適な空気圧というのがあるので、そこは試行錯誤で自分の最適解を見つけていただきたい。

レースに対応した走行性能、軽量性。
ロングライドにも使える快適性。
5000kmを走れる耐久性、耐パンク性。

まさに、ロードバイクのタイヤとして、究極の性能を持ち合わせたタイヤではなかろうか。

今回のペダルマークの未舗装区間でタイムを失ったという方、次回はiRC TIREのタイヤを履けば、大幅にポイントを稼げるようになる、はず...?

iRC TIRE

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