Tour de Tochigi 2.2 3eme étape

ツールド栃木 第3ステージ 103km

最初にいきなり10kmのKOMを越えて、下りきったらあとはど平坦。
天気も快晴になり、春の暖かさを感じる。

今日の動きは、正直なところ総合リーダーを出し抜く有効な手立てがないので、一か八かで攻めて全て失うよりもジャイの総合2位を守るべく動く。その為に場合によってはリーダーチームの手助けをする。
終盤にチャンスがあれば、リッチーがアタックしてステージを狙う。

前日の内に剃るものも無いのにスネ毛と髭を剃り、ボトルにあまり水を入れなくて済むようにウォーターローディングをして、準備は完璧だ。

アクチュアルスタート。最初のKOMが思いの外早く始まる。が、序盤は斜度が緩い。
この区間を試走していないのでどうなるか分からないが、ストラバデータを拝見するに途中からキツくなるらしい。

アタッキグストがアタックしていくメンバーを良く見ながらコントロールしている。しかし1人また1人とドロップしていく。
5kmくらい登ったところで斜度がキツくなり、集団もある程度絞られてきた。
第1、2ステージとは違い自分だけ脚を使ってる状況ではないので、かなり余裕を持って動きを観察する。

中盤にある湖のほとりでアンカー西薗さんがペースアップ。共に総合で1分半ビハインドの龍を連れて抜け出したいようだ。すかさずチェックを入れる。
西薗さんが自分に交代を促すが、ジャイの総合2位を守る事を考えれば万が一の可能性もあるので、協力できかねる。
実家に下宿をさせてもらい、トレーニングに付き合わせて貰い、自転車の事から経済、はては世の中の理まで、分からない事があれば何でも教えてくれる我がジェントルマン師匠であらせられるのだが、今回ばかりは御免蒙ることにさせて頂く。
振り向けば、リッチーもジョインしてきている。
アンカーもさらに総合上位を狙うならば攻めるしかないのであろう、回らない4分遅れの自分達に構わずペースを上げ続ける。

ところがリッチーが前に出て、更にペースを上げる。速い。
なぜだ、この逃げを決めたいのであろうか。とにかくこのままでは仲間に殺されそうだ。
なんとか耐えて西薗さんに先頭が代わり、また交代を促されるが、今度は普通にキツくて交代出来ない。

KOMが見えた所で、後ろから集団のKOM争いのスプリントに巻き込まれ、吸収される。
集団といっても20人くらいだろうか、リーダーはすでにアシストが1人しかいない。後ろの集団とは40秒あるらしい。
下りに入るが一直線で下っていくので、アンカー、ブリッツェンの攻撃が始まる。
リーダーをアテにしていてはジャイの順位も危ぶまれるので、ジャイ以外で交代で対応していく。そしてジャイも隙を見て攻撃している。

終わるとも知れぬ打ち合いも、後続が追いついたところで更に激化する。
アタッキグストも人数が揃うが、キツそうだ。危険な選手のアタックにアタッキグストが反応出来ない時は、自分らで追いかける。

最初のスプリントポイントが近づき、ペースを上げる。総合2、3、4位は秒差の争いなのでとちることは出来ない。
スプリントはジャイが2着。3位と5秒差に迫られる。
ラインを越えるとまたアタック攻撃が繰り返される。さすがに脚もへばってきたが、堪え時である。

アンカー石橋選手がアタック、追走が...かからない。ごちゃごちゃするが、すぐに集団は沈静化。
多くのチームがスプリントに持ち込みたいであろうし、そうなると逃げが逃げ切る可能性は低くなる。数チームがスプリントに向けて結託すれば、それに対抗するのはかなり厳しい。
逃げが1人となれば、リーダーチームにとってもスプリンターチームにとってもコントロールは格段にし易くなる。

レースは落ち着きを取り戻して、2回目のスプリントポイントもなんとか逆転されずに通過。
度々横風に晒される箇所ではチーム人数分だけ風上に上がり、チームの脚を溜める。

ラストに向けて、オリバーレーシングがペースアップを開始。コンチネンタルチームではないのだが、非常に強力なチームだ。ゴールが近づくにつれて、位置取り争いも激しさを増していく。
ジャイを前に上げては被されてバラバラになり、を繰り返しながらも位置取りしていく。

位置取りに脚を使い、集団に埋もれて前に上がれなくなってきた。
ラスト500mでチームカーを誘導する看板に釣られて、曲がる選手と直進する選手が出てきて大落車発生。
隣にいた選手はエグい音と共に宙に舞い上がった。
ここに至るまでのコースの案内板と車両誘導する看板が、ほぼ同じ様な看板であった為に混乱したに違いない。試走していた自分もかなり迷ってしまった。

何とか落車は避けれたが集団とは距離が空いてしまい、最後は流してゴール。

ジャイはポジションをキープして、総合2位を守ってくれた。一時は迫られたが良かった。
チーム全員で攻撃していくことになり、なかなか激しいレースであった。チームとして出来る事はやりきったのではなかろうか。
個人的には好調であったし、展開に絡んで勝負争い出来る脚と自信をアピールしたかったのであるが、今回は今回として次に目を向けていきたい。

しかし、栃木県は自転車王国と言われるだけの事がある。
ラインレースで道路を封鎖したにも関わらず、沿道の観客がずっとこんなに応援してくれているのは、今までの日本のレースであっただろうか。

その中にもキナンを応援して下さる方々がいた事も、とても嬉しくなってしまった。

さて次はTour de Loir et Cherであるが、今回のレースではあまり追い込みきれなかったのでトレーニングした方が良いだろうか??

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